コミック・オペラ「ミカド」

ちょっと前になりますが、8月27日にミカドを見に行ってきました。

 

コミック・オペラは、役100年前に盛んであったイギリスのハチャメチャ劇のオペラです。ウィーンではオペレッタ、イギリスではコミック・オペラと考えていただければ。そしてコミック・オペラこそが、アメリカでミュージカルへと発展していくのです。

 

ミカドはアメリカではかなりの人気演目です。聴きやすい音楽と面白いストーリーのためでしょう。コンサートなどでも、主人公の女性ヤムヤムのアリアなどが取り上げられることも多いですね。

 

コミックオペラには、ペッパーホットソングと呼ばれるめっちゃ風刺の聴いた時事的な曲や、パターソングと言われる超早口の曲が出てくるのが特徴です。

 

サリヴァンの曲と言えば、「ペンザンスの海賊」のパターソング「私は現代の陸軍少将の鏡」が、つい最近公開されていた「ミニオン大脱走」で使われていましたね。ミニオンがミニオン語で歌っている「パパ・ママ・ロカ・ピパ」がそれです。ああいった面白い曲が満載のオペラ、それがコミック・オペラなのです。

 

しかも、それまで培われてきたオペラ文化へのオマージュを忘れないのもオペレッタやコミック・オペラの特徴ですね。オペレッタの王様と言われる「こうもり」が、明らかに「椿姫」を意識してアルフレードというイタリア人オペラ歌手の役を登場させているように、ミカドも、そもそも設定が「セビリアの理髪師」のオマージュであったり、劇中の最後のほうで歌われる名曲、ココのアリア「柳の歌」は明らかにヴェルディ作曲のオペラ「オテロ」の名曲「柳の歌」を意識したものであったり、とそこここに遊び心があってクスリ、クスリとさせられました。

 

日本語訳で聴けるし、自由に時代にあったように変更できる、いや、むしろ変更してこそ意義があるのもコミック・オペラやオペレッタのよいところ。今回は、中村敬一先生が誰もがわかる日本語に訳のを付けて、今らしいたのしい世界が繰り広げられました。もともとの英語の歌詞も表示されていたので、ますます面白かった!